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吉田修一『怒り』読了。

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上・下巻ありますが、あっという間に読んじゃいました。

吉田修一作品は、『パレード』をはじめ心の闇を描いた作品が好きなのですが、

今回は、ちょっと違うんです、闇の部分じゃないんですよ。

上巻のはじまり、八王子の住宅で夫婦が刺殺される。

殺害現場には、血文字で「怒」という文字が残されていた。

逃走を続ける犯人。

読み始めは、事件そのものが解明されていくものだと思い、

「怒」の意味はなんだ?と思いながら読み進めていくと、

どうやらその方向でないことがわかってくる。

あれ?このはなし、、、と思い読了後ググってみたら、

やっぱりそうか!

実際にあった事件(市橋達也の逃亡生活)がモチーフとなっているんです。

ただ焦点が当てられているのは、犯人の心情やら事件そのものではなく、目撃情報の通報者のほう。

市橋の逃亡中、実はたくさんの目撃情報が寄せられていたそうで、

吉田さんは、通報者側に興味を持たれたのらしい。

「街で似た人を見かけたという程度のものではなく、

身近な人間に対して疑念が生まれていく事件の遠景に胸騒ぎを覚えた」
とインタビュー記事にありました。


読みながら思い出したことを。

内容からは少し逸れるんですが、

斑尾でバイトをしていたときのこと。

ほんの数日間ですが、同じホテルで働いていた人が、数ヶ月後、殺人で逮捕されるという出来事があったんです。

その人は、レストランで働いていたのですが、

いつもレストランに入るバイトと揉めている、正直、ちょっと不気味なひとでした。

ある日、レストランに入るバイトが誰もおらず、

売店担当だった私に、おはちがまわってきました。

まぁ別にふつーの人やん、と思い、レストランの仕事を教わっていたのですが、

いきなり怒られ(切れられ)さすがの私も、「なに?このひと?」と思ったことを覚えています。

私が怒られた理由で一番覚えているのは、お料理を順番通りに出さなかったこと。

レストランで出していたお料理は、簡単なコース料理。

ホテルとはいえペンションに近いものだったし、

堅苦しいお料理では全然ない。

お客様は、お子様連れもたくさんいらして、コース料理だけれど、

待ってられへんから全部持ってきてー!と言われる方もいて、

お客様の要望通りに、料理を通したことで怒られたんです。

その人は、以前フランス料理店で働いていたことがあるとかなんとかで。

フォークとナイフの並べ方をよく知らない私を非難し、

そして、あくまでもフランス料理店のマニュアルで接客しようとするんですね。

スキー場のレストランにそんなものを求めるお客さんなんておらず、

従業員だけでなくお客さんとも揉めていたこともあったようでした。

今から考えると、アスペだったのかも? なんて思うのですが。

その人は、殺人事件の容疑者で、スキー場のホテルやペンションを転々としていたらしいのです。

逮捕されたときは別のホテルだったのですが、電話でそのことを聞き、ぞっとしたことを思い出します。

その人とは、到底仲良くなれそうもありませんでしたが、

もし、もっと親しみやすい人だったら?

友達になっていたりなんかしたら?

と想像すると、

なんだかちょっと得体の知れない怖さを感じたのでした。


ただ、吉田修一さんにお願い。

私は、犯人の『怒り』が知りたいです。

血文字で、『怒』 と書かなければいられなかった犯人の気持ち、そっちも描いて下さい‼︎

よろしくお願い致します。笑
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2014.12.03 Wed l 本・アート・音楽・映画 l COM(0) TB(0) l top ▲

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