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「考える人」 夏号

村上春樹ロングインタビュー

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村上春樹という人は、「小説」が注目されるだけでなく、

村上春樹という人自体、発言自体がとても注目される方ですから、

こんなになが~いインタビューを実現した、ということが、

素晴らしいというか、凄いことのように思います。

内容は、期待に答えるべく「濃いっ!」の一言に尽きます。

私自身ずっと春樹さんの小説は読み続けてきましたし、

「そうだ!村上さんにきいてみよう!」シリーズ?も、時々パラパラと読み返したりしますが、

それらとはまた違った影響を与えてくれるものでした。


印象に残ったことはたくさんありすぎて書ききれないのですが、

とりあえずは、1Q84について。

私が想像していた通り!青豆と天吾は、

「4月のある晴れた日に100パーセントの女の子に出会うこと」から着想を得ていることを読んで、

にんまりw

これを読んで知ったのですが、この短編小説は世界的に人気があるのだそうです。

外国の大学で教材にしているとか、映画科の学生が世界各国でもう7、8本映画にされているのだとか。


この短編のいったいどこが、これほどみんなを刺激するんだろう、

この短い話をすごく大きく膨らましたらいったいどんな物語になるのだろう…



そんなことを、春樹さんは考えておられたらしい。

ちなみに、もう一つ想像していることがあるんですが…
(これはインタビューには出てきませんでしたが)

「青豆」というネーミングは、ここからきているのではないかと。

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ま、こんな想像は、春樹ファンならみんなやっていることでしょうけどね。


と、そんなミーハーは部分はこれくらいにしておきまして。

1Q84の読み、についても、あながち私の深読みは間違ってはいなかったのかも、と思ったり。

特に、「善悪」について、春樹さんはこんな表現をされています。


善とか悪とかいうのは絶対的な観念ではなくて、

あくまで相対的な観念であって、場合によってはがらりと入れかわることもある。

だから、何が善で何が悪かというよりは、

いま我々に何かを「強制している」もの、

それが善的なものか悪的なものかを、個々の場合で見定めていかざるを得ない。

それは作業としてすごく孤独で、きついことですよね。

自分が何を強制されているのか、それをまず知らなくてはならないし。




なるほどー!と思いました。

「強制しているもの」

確かにその通りですね。

実際に、ゆうちゃんを育てていく過程で、様々なことを強制されてきました。

誰もが「善」を振りかざします。

でも、それが本当に善なのか?

疑わずに従うのは簡単です。

でも、それは本当に自分にとって必要なものなのか?

自分で見極めなければ、とんでもないことになる。

そう感じてきたからです。


そして、もう一つ興味深かったことは、

小説にとっていちばん大事なのは、時間によって検証されることだということ。


時の厳しい洗礼を受けること。

15年前に出た『ねじまき鳥クロニクル』がいまどんなふうに生き残っているか。

それと同じことが『1Q84』にも起こるだろうと思っています。

つまり、『ねじまき鳥クロニクル』の1、2が先に出て、それから3が出たということは、

いまとなってはもう問題ではなく、新しい読者は1,2,3を一つの本として自然に読んでいる。

さらに言えば、1,2が当時どんな酷評を受けたかということも、もうほとんど誰も覚えていません。




時間が検証する

これは小説に限らず言えることではないか、と思ったのです。

そして、 パラフレーズする ということ。


春樹さんがおっしゃるに、

僕の小説を読み説こうとして、そこに謎なり質問なりがあるとしたら、

その謎なり質問なりを、別の謎なり別の質問にパラフレーズすることが、

いちばん正確な読み取り方ではないかと思います。

読者がそれぞれ自分なりに、謎を違うかたちに置き換えていくこと。

・・・

小説というのは、もともとが置き換え作業なのです。

心的イメージを、物語のかたちに置き換えていく。

その置き換えは、ある場合には謎めいています。

繋がり具合がよくわからないところもあります。

しかしもしその物語が読者の腹にこたえるなら、

それはちゃんとどこかで繋がっているということです。



これを読んで、

私が、なぜ『ダンスダンスダンス』ばかりを読み返すのか?

その理由が分かったように思いました。

私にとってパラフレーズしやすかったのが『ダンスダンスダンス』だったんだな、と。



「村上春樹ロングインタビュー」

これからも何度も読み返すことになりそうです。
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2010.07.23 Fri l 本・アート・音楽・映画 l COM(0) TB(0) l top ▲

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