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NHKの暴露本。

「ガラスの巨塔」(白い…を意識してるのは察しますよね)を読んだ。

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これ、読もうと思ったきっかけは、森達也氏が書評を書いていたから。

 アフリカのサバンナで暮らす母ライオンと仔ライオンのドキュメンタリーを、
 あなたは観ているとする。
 情愛溢れる母親と可愛い子供たちだ。

 次に視点を換える。
 ライオンに狩られるトムソンガゼルの親子のドキュメンタリーだ。
 草を食む彼らのそばに凶暴そうな雌ライオンが忍び寄ってくるシーンを観ながら、
 あなたは何を 思う だろうか。

 認知する事実は視点によって変わる。
 時には反転する。
 特に現実に規定されるドキュメンタリーは、視点がすべてと言い換えることもできる。

 だから優れたドキュメンタリストの多くは、公正中立や客観性などのドグマを信じない。
 善悪二元的な観点にも同意しない。人が100人いれば100通りの事実がある。

 だからこそ不思議だ。
 この小説の著者である今井彰は、長くドキュメンタリーを撮り続けながら、
 なぜこれほどあからさまな二元論的世界観を提示できるのだろう。

 この物語の主人公である西悟は、
 かつて「プロジェクトX」というお化け番組のプロデューサーとして一世を風靡した
 今井自身の明らかな投影だ。

 その栄光と没落の描写は、まさしく自己を正当化しようとの今井からの視点に他ならない。
 
 無邪気なほどに単面的だ。

 西に嫉妬し今の地位から引きずりおろそうと画策する上司や同僚たち、
 番組のやらせ問題を追及する他のメディアの男たちは、
 すべて例外なく醜悪な男たちとして描かれ(笑い方が必ずのようにヒヒヒなのだ)、
 西と彼を庇護する男たちは高潔な人柄として描かれる。
 この臆面のなさはある意味ですごい。

 NHKの派閥人事については、確かによく耳にする。
 志ある作り手から、「敵は外ではなく中にいます」との言葉を聞いたことがある。
 それらの裏事情を知る意味ではこの実録小説は、多少の役に立つという見方もできる。

 さらに、人はこれほどに自己正当化と美化に埋没してしまうということ、
 そして視点が変わればこれほどに光景が変わるということ、
 そんなことを知りたい人にとってこの本は、多少の意味を持つかもしれない。(幻冬舎・1680円)

 評・森達也(作家・映画監督)



今井彰というひと、何だかとても痛々しかった。

多分、この人に足りなかったもの。

それは、「聡明にして公正なただ一人の上司」と、西(今井)が慕う上司から

最後に贈られた言葉が語っているように思えた。


一以貫之」(いちをもってこれをつらぬく)

一貫して変わらずに道を進むこと。

柔軟な心と謙虚な態度があってこそ、一つのことが貫くことができる。

譲れること譲れないことの選択はやわらかい心で。




柔軟な心と謙虚な態度。

ゆずれることゆずれないことの選択はやわらかい心で。


私も、この言葉を忘れないでいようと思った。

この言葉と出会えたことが、この本の収穫かな。(笑)
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2010.07.04 Sun l 本・アート・音楽・映画 l COM(0) TB(0) l top ▲

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