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リトル ターン / ブルック・ニューマン (五木寛之:訳)

リトルターン


このところ何度となくこの本を読み返しています。


リトル ターン」は、なぜかわからないけれど飛べなくなった鳥のおはなし。

その鳥は、うろたえて、おろおろして、なんとか歩いているうちに、

飛ぶことだけが鳥のあり方でない事に気づきます。

自分がふだん振り返りもしなかった地上にも、さまざまな営みがあり、それも面白いと気づいた時、

再び飛べるようになる。


訳者の五木寛之さんが書かれているように、


「これは奇妙な物語。やさしいお話のようで難しく、わかるようでわからないところがある。」

「『かもめのジョナサン』が左脳で書かれた物語なら、『リトル ターン』は右脳的な寓話である」


そうなんです。

何回読んでもわかったような、わからないような…。

でも、読むたびに違ったことを感じさせてくれる不思議な一冊なのです。



最初にこの本を読んだ時。

なんとなく「星の王子さま」が思い浮かびました。


そして、この中の一節。

「普通とか普通でないとかいう見方にとらわれている限り、普通でないものは普通じゃないんだ」

「きっときみは、自分が知っていることに慣れすぎているんだよ。 きみはこれから、自分が知らないことを知る必要がある」


この一節に、立ち止まってしまいました。


そう、まさに「フツウって何だろう?」と、考えていた時でした。

まずは、「知らないことを受け入れることができる自分でなければ!」そう思わせてくれた一節でした。


そして、少し前にこの本を読み返し、

今度は、別の場所で立ち止まってしまいました。


「ただ待って時間を無駄にすることと、待ちながらじっくり学ぶことの違いを発見せよ」

ハッとさせられました。

「待つ」ことの大切さと難しさをずっと感じてきた私です。

違いを発見できているのか?自分に問いかけることになりました。


そんな中で、最近読んだ本。

訳者である五木寛之さんご自身の本「自力と他力」の中で、こんな一節を見つけたのです。


「エンジンのないヨットは、風が吹かなければ動きません。

逆風であれ、順風であれ、まったくの無風状態では帆走することは不可能です。

他力という風が吹いてこない限り、ヨットは自力で走ることは出来ないのです。

しかし、ただひたすら風だけを当てにしてぼんやりしているだけでもダメでしょう。

いつかは、風が吹くと信じて、そのチャンスを逃がさないようにしっかり見張っている必要があるのです。

せっかく風が吹いてきても、帆をおろして居眠りしていたのでは意味がないのですから。

とはいえ、走らせようと気持ちだけあせって、手で水をかき回しても、ヨットは前に進まないでしょう」



飛べなくなったリトルターンが、地上で出会ったモノは、何かを導いていくれるような偉大なものではなく、

気まぐれな動きに見える星や、物言わぬ花に蝶。そしてゴーズト・クラブという奇妙なカニ。

それぞれに、自分の立場で自分の生き方を貫いている生き物達。

リトルターンは、その生き物達との出会いによって、再び自分が飛べるようになる。

それは誰かに飛べるようにしてもらったのではなく、自分の力で飛べるようになったのです。


大切なことは、ただ出会いがあったから飛べるようになったのではなく、

自分自身が何かに気づかなければ、決して飛べるようにはならなかった。ということ。



「待ちながら学ぶこと」の答えが、ちょっとだけ見えたような…そんな気がしたのでした。
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2008.06.25 Wed l 本・アート・音楽・映画 l COM(2) TB(0) l top ▲

コメント

なんか凄く深イイ話やな~
考えさせられます。
「待ちながら学ぶこと」・・・なかなか出来る事ではありません。
それをしているkeropakiさんを私は尊敬しています。



2008.06.25 Wed l かずきのママM. URL l 編集
かずきのママMさま。

いつもありがとう!!!
尊敬やなんてとんでもないです。
恐縮いたします…。

「待ちながら学ぶこと」
簡単に答えなんて出ないですよね。

かずきママたち仲間がいてくれて、こうして励ましてもらえることが、
私にとっては何よりの支えです。
なかなか会えないけど、かずきママの話はいつもYさんから聞かせてもらってます!
お互いがんばっていこうねe-271
2008.06.26 Thu l keropaki. URL l 編集

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