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銃


昨日、私は拳銃を拾った。これ程美しいものを、他に知らない―。
ある夜、死体の傍らに落ちていた拳銃。
それを偶然手にした私は、次第にその“死と直結した機械”に魅せられていく。
救いのない孤独と緊張。膨らみを続ける残酷な妄想。
そしてその先には、驚愕の結末が待っていた…。
非日常の闇へと嵌まり込んだ青年の心の軌跡を、確かな筆力で描く。
若き芥川賞作家、堂々のデビュー作。
【『銃』の内容紹介より】



中村文則さんの小説は全て読んでいるのですが…

この小説は、先日の長崎県佐世保市のスポーツクラブで起こった銃乱射事件の容疑者の

「狂気」を彷彿しているかのように感じます。


幼児期に施設で育った経験を持つ主人公(大学生)は、無気力無関心で満たされない毎日を送っていた。

ある日偶然に銃を手に入れたことから、生活は一転。とたんに全てが生き生きとしてきます。

銃を眺め、銃に触れ、銃を磨き、銃の事を考えるだけで…

くだらない日常生活がとても素晴らしいものに見えてきます。

日常生活がだんだんと『銃』を中心に回りだし、

『銃』の存在によって、自分自身がとても大きな存在であるかのように錯覚していくのです。

満たされない空虚な現実の中で、銃への依存はどんどん高まり、歪んだ妄想と狂気に飲み込まれていきます。

『銃』のその魅力は次第に「引き金を引く」ことになり、

「動物」そして「人」を撃ちたいという欲求に支配されていってしまうのです。



先日の銃乱射事件。

一方的に思いを寄せていたインストラクターの女性と親友を道連れにし自殺した馬込容疑者。

彼がどのようにして狂気に飲まれていったのか?何を思っていたのか?は、

永遠に謎につつまれたままで、きっと解明できることはないのでしょう。

ただ、こういう事件が起こると、必ずといっていいほど表面的な事ばかりに捕らわれ、

規制だの禁止だの廃止だの…という流れになっていきますが、(既に銃規制強化が申し入れられたようですが)

それは何かちょっと滑稽に思えてしまうのです。


肝心な事は、二度とこのような人間を作っていってはいけない。という事なんじゃないでしょうか。

どんな危険な物があったとしても、それを 使う・使わない は、「人」が決めること。

心の闇に支配されてしまう人間を作らないコトが大事だと思うのです。


「おれは大きなことができる」と友だちに言ってた容疑者の言葉が、何だかこの小説と重なり、

もう一度読み返したくなったのでした。
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2007.12.22 Sat l 本・アート・音楽・映画 l COM(2) TB(0) l top ▲

コメント

こんにちわアヴィンです。
コメをしていただいたので来ちゃいました。
中村文則さんの本を全て読んでいるなんてすごいですね・・・!!
僕が一番すきなのは夢枕獏さんの本です。(^^)
一番好きだけど、書かれている本がたくさんあってなかなか買えないし、売っていないのですよ。古すぎて・・・。
図書館も近くになくて、しかも一番近くのところに行って借りようにも
地区が違うから借りれない。or置いていない。
悲しいところです。
あなたが、うらやましいいいい!!
2007.12.23 Sun l アヴィン. URL l 編集
アヴィンちゃんe-343

メッセージありがとう!
図書館、近くにに無いのはツライね…(><)
私が住む街の図書館は、数年前からネットで検索&予約が出来るようになったのよ!
めちゃくちゃ便利でしょっ!!
それからは利用しまくりですw
夢枕獏さんは、「陰陽師」しか読んだ事ないので他のもいってみますね☆
2007.12.23 Sun l keropaki. URL l 編集

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